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MIS2実験システムの概要

  公開中のMIS2実験システムは,4章で述べた アーキテクチャのプロトタイプである. このプロトタイプでは,CSAにあたるクライアントソフトが, 位置情報PHS・GPS・地図ソフト上のクリックから現在地情報を検知し, 現在地情報を含むURLという形のUCOを出力し,Webブラウザに伝達する. 図4はその画面例である. この他,ブラウザ上での,住所・最寄駅名のリストの選択 や郵便番号の入力するなどに よって,場所を伝達する方法も提供している.

  
図 4: 現在地情報の伝達

現在地等を受け取ると,図4の右のようなトップページを 出力する.これは,その場所に関する情報の目次に相当し, ここでユーザは自分の欲しい情報の種類を選んで情報を入手する. 目次には,店舗等の情報,地図,公共交通機関の経路探索, 最寄駅時刻表,最寄ホテル,新聞社,天気予報,TV番組表などが 提供されている. これらの目次の先の情報の多くは 既に位置指向でデータベース化され,コンテンツプロバイダによって 実際に提供されているものであるが,それぞれのコンテンツ毎に 位置情報の表現形態が異なるため,それらを自動的に相互変換することに よってIRRを構成してある.図5はその一例で, 店舗等の情報の項目を選び,インターネットタウンページが 表示されている例である.

一方,位置指向のデータベース化が行われていない,一般的な WebリソースをIRRに格納して検索を実行した場合の画面例が 図6である. 我々はこのような検索を「 ここのサーチ」と名付けた. ここでは出力を いわゆるサーチエンジン風にしてあるが,これを 地図上に表示することもできる.

このように,MIS2実験システムでは,Webブラウザを持つ任意の情報端末に 対して,位置情報PHS・GPS・地図上クリック・リストから選択などの 様々な方法で場所を指定することにより,その場所に関する情報を WWWから同一のインタフェースで簡単に入手することができる.

  
図 5: MIS2 画面例

  
図 6: ここのサーチ 画面例



Nobuyuki Miura
Wed Oct 14 18:07:29 JST 1998